AIが拡大させる「r>g」

人工知能が仕事を奪う、とは言うけれど…

「人工知能とロボットが人間の仕事を奪う」という論を、あちこちで聞くようになりました。
例えばこんなの。
仕事の47%はAIに奪われ、格差は拡大する:米政府報告書

ちょっとネットサーフィンすれば、
「10年後になくなる仕事ランキング」
「AIにとって代わられない仕事はコレだ!」

なんて、不安感を煽っていくスタイルの記事がいくらでもヒットします。

「給料が発生する類の仕事」の総量が減っていくというのは、私もそう思います。
そして、機械にはできないような創造的な仕事をできるようにならないと、「雇われる」事はどんどん難しくなっていくでしょう。

「稼げる被雇用者」と「稼げない被雇用者」との間で格差も広がる、というのは極めて自然な予測です。

しかし、この「被雇用者同士の格差」は教育訓練次第で十分逆転可能、大した問題ではないとも思います。

AIが拡大させる本質的な格差とは

本質的にヤバイのは、雇う人(資本家)と雇われる人(労働者)の格差拡大です。
私には「 r > g 」の差がますます広がる未来しか見えませぬ。
(「 r > g 」についてはこちらのエントリーをご覧ください)

AIやロボットが休まずに稼いでくれるなら、ビジネスオーナーはわざわざ人間を雇いません。
今はまだ、人間の方が安い上に、色々と気をきかせて良い仕事をしてくれます。
しかし、いずれAIも「空気を読む」事を覚え、休みなく、効率的に、気のきいた仕事をしてくれるようになるでしょう。

AIやロボットの進化によって、社会全体の生産性が向上する事は間違いないですが、その果実を美味しくいただけるのは、第一にビジネスオーナー、次いで投資家、最後に労働者です。AIは「 r > g 」をさらに拡大させるのです。

新たな分配システムを真剣に考える必要があるのでは?

AIやロボットは、人類が生存するに十分な衣食住のみならず、医療やエンタメも新たなレベルで提供してくれるかもしれません。
しかし、それらの財を「いかに分配するのか?」という課題は、今よりも真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

例えば、ベーシックインカム
国民全てに無条件で、最低限の生活を送るために必要な額の現金を定期的に支給する仕組みです。

AIやロボットがより身近になった時、今よりもはるかに、ポスト資本主義の仕組みづくりの議論が生まれてくるものと予測します。

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