トマ・ピケティもロバート・キヨサキもカール・マルクスも感じた事は一緒

フランスで30%以上の支持を集める人が「極右」と呼ばれる違和感

フランス大統領選は、無事(?)中道のマクロン候補が勝ちました。
私、この選挙報道でずーっと不思議だったのが、ルペン候補が「極右」と呼ばれる事です。
「もしかしたら勝っちゃうかも?」ってレベルで支持を集めるなら、もはや「極」とは呼べないんじゃないですかね…

確かに政策に過激な部分はありますから、呼び方については置いておくとしても、なぜ「極右」と呼ばれる程の人が結構な割合で支持を集めるのでしょうか。
なんて事を考えながらネットサーフィンしていたら、興味深い記事を見つけました。
高名なトマ・ピケティという経済学者が、ル・モンド紙のウェブサイトで「ルペン勝つかも」って主張していたそうです。
http://www.utali.io/entry/2017/04/21/162728
私、フランス語は読めないので、リンク先の内容を信頼して引用させていただきます。

最初に両候補(引用者注:ルペンとメランション)に共通しているのは反EUかつ反グローバリズムであるという点であり、そして何よりこのことによってグローバリゼーションに伴う格差拡大の被害者である労働者階級の支持を集めやすいと指摘しています。(中略)

ピケティ氏はこの2人をポピュリストとして切り捨てるメディアの姿勢にも批判的です。このようなメディアの姿勢に絶望した労働者階級(グローバル経済の犠牲者)がトランプ政権の誕生や英国のEU脱退といった誤った選択をする結果になったと指摘しています。

ピケティ氏らしい言い方だと感じましたが、既存のエリート層やグローバル競争の勝ち組に対しての失望や反感が、トランプ政権誕生や英国のEU脱退に繋がったという見方は、真実の大部分を突いているのではないでしょうか。

「 r>g 」は残酷な真実

ピケティ氏がベストセラー「21世紀の資本」の中で「 r>g 」という不等式を実証したのは、もう2年も前の話になります。
rは資本収益率(return)を表し、gは所得成長率(growth)を表します。
資本収益率rは株や不動産等の資産運用から得られる利益率、gは働いて得る所得の成長率です。

『資本収益率が産出と所得の成長率を上回る(r>g)とき、資本主義は自動的に、恣意的で持続不可能な格差を生み出す』
つまり「格差は常に拡大している」

ここで言う「格差」とは、「仕事の出来不出来によって収入が異なる」というレベルの格差ではなく、「富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」という本質的な格差であります。前者は良しとする人は多いとして(私もそうですが)も、後者はいかがなものでしょう?

みんな薄々、気がついていた

ピケティ氏は膨大なデータを処理して、2000年の資本主義の歴史は常に「r>g」であった事を実証しましたが、実はピケティ氏に実証されるまでもなく、そんな事はみんな薄々気がついていました。

“Yes, r > g. So what?” 「ああ、確かにr>gだね。で、それが何?」
ハーバード大教授のグレゴリー・マンキューの、ピケティの著作に対するセリフです。

15年くらい前、ロバート・キヨサキという人の「金持ち父さん・貧乏父さん」という本がベストセラーとなりました。私もシリーズを何冊か読んでいます。この本の中で言われていた事も、言い方を変えた「r>g」に他なりません。
「働いて給料をもらうだけじゃラットレース(ネズミが回す回し車)みたいなもの。ビジネスオーナーや投資家になった方がよっぽど早く資産を作れるよ」

200年前には、カール・マルクスという人が「r>g」に気づいたようです。
「これって搾取じゃね?」

あと、このエントリーを書いていて気づいたのですが、聖書マタイ伝にも書いてありましたね…
「富める者はますます富み、貧しき者は持っている物でさえ取り去られるのである」

さて、じゃあどうしましょうか

残念な事ではありますが、「r>g」は事実のようです。
それでは、どうしましょうか。

マルクスは、共産主義という政治体制を構築して、これを正す事を考えました。(大失敗に終わりましたが)
ロバート・キヨサキは、これを上手く利用して金持ちになる事を考えました。
ピケティは、税制によってこの影響を小さくする事を提案しています。

「r>g」という観測自体は皆同じでも、対応が違うんですね。
もしかしたら、トランプ大統領を誕生させ、イギリスをEUから脱退させたのは、
最近「r>g」に気づいた人たちかもしれません。

…さて、あなたはどうしますか?

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