SBIの米国株貸株サービス「カストック(Kastock)」が本当にカスだった件

投資関連

貸株サービスって知ってますか?

貸株サービスとは、自分が持っている現物株を証券会社に貸して、その分の金利を得る事のできるサービスです。

「証券会社が株なんか借りてどうするんだ?」って思うかもしれませんが、証券会社は、借りた株を機関投資家などの「信用取引」をしている人にまた貸しして、より大きな金利を取ります。

信用取引は、実際には持っていない株を取引きするわけで、正にマネーゲームなわけですが、負の側面だけではなく、「株の流通量を増やして流動性(換金性)を高めてくれる」という、プラスの側面もあります。

流動性が高いという事は、現金に変えたい時にすぐ売る事ができるという事ですから、株取引の利便性に大きく寄与するわけです。おっと、VALUの悪口はそこまでだ!

個人株主にしても、長期保有目的の自分の株を他人に貸して利子を得る事ができるので、なかなか魅力的な仕組みに思えます。

なお、貸株の金利は銘柄ごとに異なるため、貸し出し需要のある銘柄には、5%などの大きな金利がつくこともあります。

もちろん、デメリットもあります(後述)。

米国株の貸株サービスができるのはSBIのみ! (SBI談・2018年11月現在)

日本株の貸株サービスは、マネックス証券やSBI証券など、ネット証券会社を中心に色々な証券会社が提供していますが…

2018年11月現在、日本国内で米国株の貸株ができるのはSBI証券のみ、との事です。

画像はSBI証券Webページより

いいですね、米国貸株。

私は長期保有を目的とした株しか買いませんので、貸株サービスとは相性がいいはず…!

という事で、申し込んでみました。

利率がやっすーーーーい!

では、肝心の利率を見てみましょう…!

最高2%から最低0.01%まで、銘柄の分布はこんな感じです。


画像はSBI証券Webページより

 

・・・・( ^ω^)・・・

 

・・・ほとんどの銘柄が0.01%です。すっげえええ!

ほとんどの!

銘柄が!

0.01%!!

例えば100万円分預けておいて、一年で100円ですよ。100円。

千円じゃないからね、百円だから。

メガバンクもびっくりの低金利ですね。

デメリットがかなりでかい

日本のものも含め、貸株制度にはデメリットがあります。

①貸株は、投資者保護基金の対象外となる。
万が一証券会社が倒産した時には、株が帰ってきません。
株を失う事になります。

②「配当金」ではなく、「配当金相当額」を受け取る事になり、総合課税の対象になる
貸株中の配当金については、源泉徴収後の配当金と同等の「配当金相当額」を貰えることになりますが、これは税法上の「雑収入」に当たるので、確定申告をするとさらに税金を納める必要があります。

③株主優待がもらえなかったり、長期保有の優遇がなくなったりする
詳細は証券会社によって異なりますが、株主名簿から名前がなくなるため、例えば株主優待をもらい損ねたり、「3年以上保有する株主には○○」のような長期保有優遇がなくなったりする可能性があります。

ちゃんと管理すれば大丈夫かもしれませんが、これらは実にメンドクサイ

はっきり言って、0.01%の金利のためにこれらのデメリットを背負うのは間尺に合いません。

【総合評価】 これは使えない…

Webページの宣伝が魅力的で、お知らせメールでも煽ってくるから思わず申し込んじゃったんだけど、まあ、正直いらない子でした…

あえて言おう。「カスである」と!

今はサービスは継続しているものの、銘柄を全て「非対象(貸し出さない)」にしています。

実質的に、私は今このサービスを使っていません。

メリット(金利)に比してデメリットがあまりにも大きすぎます。

 

でも、もしかしたら今後利率が上がって、少しは実用的なサービスになるかもしれないしならないかもしれない

わずかな期待を胸にしつつ、とりあえず放置。

契約するときは条件をよく確認しようねっていう、基本のキのお話でした。

Easy oar.

コメント

  1. […]  サラリーマン投資家が経済とかを楽しく考えて…SBIの米国株貸株サービス「カストック(Kastock)」が本当にカスだった件https://blog.matasuu.com/archives/1757貸株サービスって知ってますか? […]

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