FXは「投機」であって「投資」ではない

政治経済

あ、「FXって何?」って方は、こちらをご覧ください。
FXって何?@ゼロから始めるサラリーマン投資

さて、このFXは「投資」なのか「投機(ギャンブル)」なのかという議論がたまに沸き起こります。「FXは儲かるから投資」とまで言い切っているサイトも見つけました。

私は、FXは「投資」ではない。と言い切ります。

投資の理念はWin-Win

株式投資を例に考えます。
ビジネスをしたがっている企業に対して、株主がお金を出資します。
企業は、そのお金を資金にしてビジネスを行います。その結果、みんなが喜ぶサービスが生まれるかもしれないし、イノベーティブな新製品が生まれるかもしれません。
企業は、そのビジネスで儲けた分を、株価の値上がりや配当という形で株主に還元します。

・株主は出資したお金が増えて戻って来てうれしい。
・企業はビジネスで儲けることができてうれしい。
・さらに、社会に役立つサービスや新製品が生まれるかもしれない。

あくまでも理想ですが、投資とは、全ての参加者が得をする事(Win-Win)を目指すものなのです。

そして、企業がビジネスをした結果、経済が成長するので、株式投資はプラスサムゲーム(期待値がプラス)になるのです。

FXの本質は「両替」でしかない

それでは、FXはどうでしょうか。

FXの利益は
・通貨が安い時に買って高い時に売る(為替差益)
・通貨間の金利差で儲ける(金利差益)
でもたらされますが、やっていることは、借金をして両替しているだけです。
レバレッジっていうと響きが良いんですが、借金ですからね、あれ。

そして、誰かが儲かれば誰かが損をする「ゼロサムゲーム」です。
経済成長を伴うこともなければ、社会の発展に寄与することもありません。

FXは本質的に「投資ではない」事がお分かりいただけたでしょうか?
長期的取引だろうが短期的取引だろうが関係なくFXは「投機」なのです。

でも、「ギャンブル」とまでは言えないかなーと考えるのは、少なくともゼロサムゲームであるから(手数料等は除く)です。

一般的なギャンブルである競馬や競輪、カジノなどは、ゼロサムゲームですらないマイナスサムゲームです。
胴元の取り分(控除率)は、競馬や競輪で約25%、宝くじやサッカーくじに至っては約50%です。胴元の取り分を取ってから、参加者に分配される仕組みなので、期待値はマイナスになります。遊びとして楽しむならともかく、これでお金儲けをしようというのは極めて非効率です。

FXが儲からないわけではない

投資の理念はWin-Winとは言いましたが、正直なところ自分が儲けられないのでは、良い投資とは言えません。「投資でも投機でも儲かればいいじゃん」といういっそ清々しい考え方も、否定できませんw

FXはレバレッジという仕組みもあり、取引のコストも安いので、上手くやれば儲ける事は可能です。実際、私も全盛期には月7~8万円の利益をコンスタントに上げていました。
レバレッジを一倍にして長期で高金利通貨を持てば、「手数料の低い外貨預金」としての運用も可能です。

宝くじや競馬・競輪等のマイナスサムゲームよりは、勝利の芽はあるでしょう。
「FXはやるな」というつもりは全くありません。

ただし、FXはあくまでも「両替」であって、ゼロサムゲームなのです。
決して「投資」ではありません。
この本質を見失うと、火傷しちゃいますよ。ソースは私です。

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