ベーシックインカムは労働意欲を奪うのか?

ベーシックインカム

ベーシックインカムに対する懸念として、
「働かなくてもお金がもらえるならば、働く人はいなくなる」
というものがあります。この懸念は意外と根深いですね。

こういう事言う人はよっぽど仕事が辛いんだろうな~、と思ってしまう次第です。

仕事の形態は少し違ってくるのかもしれませんが、私はほとんどの人はベーシックインカムがあったとしても働くと思います。
理由は大きく分けて次の3つです。
1.ベーシックインカムだけじゃ足りないから
2.なにかを創造する事は楽しい事だから
3.働くことで社会的なつながりを得られるから

1.ベーシックインカムだけじゃ足りないから

ベーシックインカムは、あくまでも最低限の生活を保障するものです。
その額は多くても生活保護と同レベル、1人12万円程度といったところでしょう。

ちょっといいモノを食べたいとか、どこかに遊びに行きたいとか、そういう欲求を満たすためには、働いて+αの収入を得なくてはならないのです。
一日中家にいて、ずーっとテレビ見ている生活に満足する人達ばかりじゃないでしょう。

2.なにかを創造する事は楽しい事だから

これは私の場合ですが、ゲームにサルの様にはまる時期と、何か創造的な活動をやってみたくなる時期が交互に来ます。
例えば、ブログを書きたくなったり絵を描きたくなったり作曲したくなったりプログラムを作ってみたくなったりです。

創造的な活動は、すなわち仕事です。
人間誰でも、生産者としてのモチベーションを多かれ少なかれ持っているんじゃないですか?

消費者として楽しむだけじゃ、いつか飽きが来ます。そうしたら、なんらか生産的な事を自然とやりたくなります。
会社で従業員として働く、という形ではないかもしれませんが、ほとんどの人は何か仕事をやり出しますよ。

創造的な仕事をすることで得られる有能感、成長感、支配感、etc.
これらはドラクエやFFでも得ることはできますが、何かを創る事はもっと楽しいのです。

3.働くことで社会的なつながりを得られるから

人間は社会的な動物と言われます。誰かの役に立ちたい、集団の中に帰属していたい、という欲求を持っています。

マズローの5段階欲求仮説によれば、安全で安心な生活(ベーシックインカムで実現できます)が達成された場合、次に求めるのは社会的欲求、つまり「仲間が欲しい、何らかの集団に属したい」です。
そして、その次に承認欲求、「認められたい、褒められたい、尊敬されたい」です。
承認欲求を得るには、良い仕事をして周囲に認められる事が一番の手段なのは間違いないでしょう。

他者に感謝される仕事、それはその人にしかできない事だったり、とても面倒な事だったり、とても疲れる事だったりするでしょう。
そのような仕事は、誰かの役に立っている事には間違いありません。
「生活のためにどうしても働かなくてはならない」という制約がなくなれば、誰の役にも立たない無駄な仕事は、自然と消えていくのではないでしょうか。

心配すんな、ほとんどの人は働くよ

以上、「ベーシックインカムが入ったってほとんどの人は働くよ説」でした。
自然に、そう思いますけどね…
だいたい、ボランティアで社会貢献している人だってたくさんいるじゃないですか。
ベーシックインカム程度で、人の労働意欲は損なわれませんよ。

最後に、HP(ヒューレットパッカード)社の創業者の一人、ビル・ヒューレットの言葉を紹介します。

「人間は男女を問わず、良い仕事、創造的な仕事をやりたいと願っていて、それにふさわしい環境に置かれれば、誰でもそうするものだ」

私も、もちろん働き続けますよ~^^

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