ベトナムへの投資を開始する!…のは止めたッ!

投資関連

まだ先進国に投資しているの?

アメリカと中国とが喧嘩するようになると、西側の資本は中国に投資しずらくなるので、インドとベトナムがさらに成長するんじゃないかって言われています。

中国は世界の工場として機能していたので、特に製造業の中心がインドやベトナムに移るという事が予想されます。

かの有名なシンクタンク、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の将来予測によると、2050年までに最も成長する国はベトナムだそうです。

The World in 2050
The report sets out long-term GDP projections for 32 of the largest economies in the world over the period to 2050.

「32位から20位に上がる」と書いてあるのは、「GDP(購買力平価ベース)ランキング」の順位です。上記のレポートにランキングが載っているので興味のある方はどうぞ。

実際に、すでに新興国の経済の成長率は、アメリカやドイツなどの先進国の成長を上回っており、2008年~2019年にかけての各国GDP成長は、日本が1.28倍、米国が1.46倍なのに対して、ベトナムは2.36倍と、圧倒的です。

縦軸の単位をつけ忘れましたが、【Billion $】です。

さて、そうなるとほら、頭の中の欲望が

「まだ先進国に投資しているの?
 先進国はオワコン。これからは新興国の時代ですよ」

ってささやきませんか?

私には聞こえました。ので、ベトナムへの個別株とかやってみようかな~と検討してみました。

それで、結論から言うと、ベトナム個別株の購入は、今回は見送り。

現在でも、”eMAXIS Slim 新興国株式インデックス”は少しずつ買っているので、それだけでイイかな~って思いました。

今回、ベトナム個別株購入を見送った理由

大きな成長が見込める新興国に投資するだけで勝てるんなら、みんなやっています。

発展する国に投資しても、必ずしも勝てるとは限らない理由…

成長の果実を得られるのは、その国の現行企業とは限らない

仮に、ベトナムという国が大きく成長するとしても、その果実を美味しくいただくことができるのは誰になるでしょうか?

まず、その国の国民はほぼ間違いなく、より豊かな生活が享受できるでしょう。

では、企業は? もちろんどこかの企業は儲かるでしょうが、その企業はアメリカの企業かもしれません。

あるいは、ベトナムの企業だとしても、今はまだ上場していない、振興の企業かもしれないわけです。

GDPが2倍になるとしても、今上場している企業の株価が2倍になるとは限りません。

例えば、インドでも超優秀な人は英語を活かして米国企業で働いていたりするわけで、グローバルな世の中では、先進国の企業が成長の果実をむさぼるという可能性の方が高いのでは…?なんて思ってしまったわけです。

さきほど、ここ11年のGDP成長率について、「日本が1.28倍、米国が1.46倍なのに対して、ベトナムは2.36倍」と書きました。これはウソではないのですが、GDPの絶対値で比較すると、だいぶイメージが異なります。

はい、元のGDPが違いすぎるので、アメリカの方が絶対値は大きく拡大しているってわけです。

日本人からしたら、為替リスクがある

ベトナムの通貨はベトナムドンですが、海外に移住するつもりが無ければいずれ円に交換しなくては使えないわけです。

一般的には、経済が成長すればインフレが進むわけで、株価が値上がりしてもインフレが進んで「ドン円レート」がドン安に進行する事は十分に想定できるわけです。

そうなると、せっかくベトナム株が上がっても、為替で逆に損をする可能性(あくまで可能性)も無視できません。

ドンって響きは好きですけどね。「もう一回遊べるドン!」

政情・治安等のリスクが無視できない

ベトナムは国民もまじめで、海外の中では治安が高い方と言われていますが、それでも日本からの出張者が行っちゃいけない地区とかが割とあります。

私刑(リンチ)事件が多発するインドに比べればまだマシかも…。

あと一党独裁の社会主義国なので、お上の批判をすると国家転覆罪に問われるというのもマイナスポイントかな!

投資のコストが高い

私は「マネックス証券」「楽天証券」「SBI証券」の三大ネット証券で口座を持っていますが、ベトナム株が買えるのは「SBI証券」だけです。

ほんで、ベトナム株は手数料が割高です。
SBI証券の場合、取引手数料は約定代金の2%(税込2.2%)、最低手数料:1,200,000ベトナムドン(税込1,320,000ベトナムドン)です。

うーん、仕方ないけど、やっぱりちょっと高いかな…

ベトナムの現地まで行ってベトナムの証券会社で口座を開けば、もっと手数料は安くなるそうですのでやりたい方はどうぞ!

また、ベトナム株に投資する投資信託もありますが、軒並み手数料が高い印象です…

普段、インデックスファンドで「どれだけ低コストに抑えらえるか…」を検討している私には、どうも手数料だけで気後れするレベルです…

 

・・・・・・

というわけで、私は今回ベトナム株購入を見送ったわけですが、もちろんベトナム主要企業の株価が20倍とかになって、「きーー!!くやしいいいい!」ってなる世界線も存在します。

投資は自己責任ですので、もし今後、ベトナム株大高騰とかしても許してください。

もし「お前の予想なんて関係ない、ベトナム株を買ってみたいんだ」という方は、三大ネット証券だとSBI証券だけです。(2020/9/14現在)

他の証券会社でも取り扱いはあるみたいなので、有利なところを探してみてください。

ちなみに、「ベトナム」を現地の言葉で発音すると「ヴィエット、ナム」みたいな発音になるそうですが、そんな凝った発音をしてもあまり伝わらないので残念至極です。

Easy oar.

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