本題に入る前に、個人的に腑に落ちていない事をどうしても書きたい。
スマートフォンを省略するなら、『スマフォ』とすべきである。
なぜスマホって略すんだ?普段「スマートホン」って発音しているのだろうか?
「スマホ」って発音しにくくないですか?「スマフォ」の方が言いやすいと思うのだが。
だが、日常生活で「スマフォ」と言うと結構な確率で「え?」と聞き返されたりもするので、めんどくさいから「スマホ」と言っている。
決して同調圧力に屈したのではない。めんどくさいからである。
スマートフォンを「スマフォ」ではなく「スマホ」と略すマスメディアは、一方でアメリカンフットボールを「アメフット」と略す。それは「アメフト」でイイだろう。解せぬ。
閑話休題。
スマホは、あなたを依存させている
筆者の小山さんは、ゲーム業界で実績を積んだあと大手広告代理店に入社し、SNS開発、ゲーム開発、マーケティングに関わり、その後独立。
現在は講演会コンサルタント。…ごめん、ちょっとウサンクサイって思っちゃった。
さて本書で小山さんは、エンタメ系のスマホアプリは、人のドーパミンを操る事で依存体質を作っていると説明する。
曰く、ゲームやSNSなどのアプリには、少量でも頻繁にドーパミンを出させる工夫が何重にも張り巡らされており、短期間でどんどんドーパミンが出るような仕組みになっているとの事。
「オペラント条件付け」とか「サンクコスト」と言った、好きな人にはたまらない用語も出てくる。
この辺の説明は非常に説得力があった。流石、実際にその業界にいたという筆者の言である。
アプリの世界は、いかに顧客の時間を奪うかというのが最大の目的なのです。つまり、マインドシェアの争奪戦こそが、現代におけるビジネスなのです。
うーん、これは怖い…!
心理学的にも計算されつくした、「あなたをスマホに依存させるための仕組み」が、特にソシャゲにはてんこ盛りなわけですよ。
そして、筆者の小山さんは、スマホでドーパミン(幸福物質)を手軽に得られすぎてしまう事が、若者から夢を描く力を奪ってしまうと心配している。
物心ついた頃からスマホを使うことで、頭の中がドーパミンで満たされる日常であれば、夢という人生のゴールに向かって進むことを考えないはずです。なぜなら、彼らはもうとっくにゴールをしているからです。
さとり世代でなくても、スマホを使い続けることで、私たちは無意識のうちに夢を追う必要性を感じなくなっているといえます。
私は「それも一つの幸せのかたちじゃね?」などと思ってしまうのであるが、本書が目指すのは「スマホで夢をかなえる人生」である。
依存を逆用して、自分を成長させる方向にスイッチする
本書が説明するのは以下の方法。
1.快感をもたらす刺激の理由を視覚化する
2.自分が成長することに刺激をすりかえる
これはなかなかイイ方法だと思う。
自分を成長させる事に依存しちゃえばイイじゃん!って発想である。
確かにね、筋トレの後の筋肉痛とか、くせになるもんね!
この総論はとても面白かったけど、各論で紹介してくれるアプリが、私にはイマイチでした。
2016年の本だから仕方ないかもしれないけど、「NewsPicks」て…
筆者の描く「成功者」のイメージが会社経営者みたいな画一的でしかないのが少し気になったりもしたので、私とは好みが違うのかもしれません。
でも論としては一理あって、プラスにはなりました。
「スマホの画面にはあなたの人物像が現れている」って言も、その通りだと思う。
うん、スマホゲームはアンインストールするか。
でもモンハンはやりたい…
Easy oar.
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