一般的な時間術の本とは一線を画す
私、時間術の本や仕事を効率的に進めるための本は、結構読んできたんですが、そういう本の言っている事って、「枝葉の技術」って感じが否めなかったんです。
本質的な悩みには答えてくれていないなあって感覚でした。
その本質的な部分、いうなれば「問題の根っこ」に光を当ててくれたのが本書だと感じています。
本書は言います。
物理的に「時間が無い」というのは勘違い、現代人は週に40時間を余らせている。
時間が足りないという感覚は、本質的には「焦り」と「不安」に他ならない。
結論から言えば、あなたの時間不足は「錯覚」です。
例えば、社会的な地位の高い人ほど「時間に余裕がある」と感じるとか。
権力は「自分は時間をコントロールしている」という感覚を生み出すため、それだけ心に余裕が発生し、まるで時間が増えたかのような気持ちになっていくわけです。
でも大丈夫。権力がなくても、ゆがんだ時間感覚は知識とトレーニングで正していく事ができる!
というのが本書の内容です。
第2章は時間間隔を正す7つのフィックス(解決策)を紹介
大枠としては「ゴールコンフリクト」を正し、時間汚染を防げというところでしょうか。
ゴールコンフリクトとは、いくつもの目標や欲望がぶつかりあってしまうケース。
究極の理想としては、
「自分の人生の目的を決めて、全ての行動がそこに繋がるようにする」
なのですが、サラリーマンには難しいです。
勤め人にも可能なレベルでのコンフリクト対策がまとまっていますのでご安心を。
時間汚染とは、マルチタスクになって脳みそがパニックになってしまう事。
それを防ぐために本書で紹介されている「タスクシフト」という方法は、実際に試してみましたがなかなか効果的でした。
その他にも、「呼吸を変えれば時間も変わる」「ウソのスモールゴールでも生産性は上がる」といった、DaiGoならではの時間間隔矯正法が紹介されています。
私もちょっとずつ実践中です。
第3章は「それでも時間がないあなたに贈るストレス対策」
時間不足を生み出す最大の要因は不安とストレス、という事で、数秒から数分で取り組めるストレス対策をいくつか紹介してくれます。
全部はやる必要なくて、気に入ったものをやればイイ、とのこと。
20個くらい紹介してくれていますが、いくつか既に実践しているものもありました。
どれも効果がありそうです。
私はスプリント・インターバル・トレーニング(SIT)を新たに始めてみました。
第4章は「職場の時間汚染に打ち勝つ働き方」
サラリーマンの私には、もう少し分量が多くてもイイ部分かも知れません。
仕事中の「時間汚染」に立ち向かう方法を紹介してくれます。
うーん、やっぱりもう少し具体例があると嬉しかったかな~
あ、「ブレインストーミングよりもブレインライティング」という事で、実際に職場でもブレインライティングを提案してみました。割と好評でした。
第5章は「自分の時間を取り戻す8週間プログラム」
第5章のイントロに書いてあることなのですが、「To Doリストを活用する」「資料のフォーマットを統一する」等の一般的な時間術に対して、DaiGoさんは対症療法と喝破します。
これらの時間術は、あくまで対症療法にしかなりません。「時間不足」をもたらす本当の原因を叩かない限り、いつまでたっても根本的な治療にはなりません。風邪薬ではウイルスそのものを退治できないのと同じです。
第5章は、時間にまつわる心理的なブロックを少しずつ外していくようにデザインされているとの事。私はまだまだ序盤ですが、早くも効果を感じる事ができてきました。
この調子で、自分の時間を取り戻したいと感じています!
…ということで、一般的な時間術の本になんだか物足りなさを感じている方には、おススメの一冊です。
うーん、カッコいいよDaiGo!年下だけど師匠と呼ぼう!
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