なぜ、世人はメカニカルキーボードの良さを解せぬのか

デジタルクラシック宣言

メカニカルキーボードは、良い。

感触が良い。深いストローク。圧倒的な戻りのテンション。

音が良い。静寂な会社では決して使えぬであろう豊かな音圧。
打ち込む力によって音が変わる。リズミカルに、文末では力強く。

長文を書くのに何のストレスもない。むしろ楽しい。

プログラムを打ち込むにも、モチベーションが変わる。
ただしバグを探す作業中はキーを叩かぬゆえ、その苦痛は変わらぬ。

メカニカルキーボードを打つのは、至福である。
メンブレンのごとき軟弱には期待すべきもない喜びである。

だが、この良さを解する者は最近とみに減ってきているらしい。

先日、パソコンやWSを販売する会社のショールームで新製品の説明を受けた。
素敵なデザインの本体に接続されていたのは、いかにも安物のキーボードであった。

思わず「もっと重厚なキーボードにしてはどうでしょう?例えばメカニカルとか」と余計な提案をすると、「メカニカルってなんですか?」という身も蓋もない逆質問が返って来た。

見かねた先方の上役が、「いやー、最近は流行らないので、キーボードはコストダウン重視ですね~」と助け船を出した。そうか、流行らぬのであれば仕方あるまい…

最近では、スクリーンキーボードというものまで登場している。タブレットなら仕方ないが、なぜノートPCのキーボードまでスクリーンにするヨガ?それほどまでに薄さを追求する必要があるヨガか?

ダイバーシティの時代であれば当然に、キーストロークが存在せぬキーボードにも存在が許されるべきであろう。

だが聖地秋葉原ですら、メカニカルキーボードの品を揃える店が減ったようだ。
寂寥を感じえぬ。

メカニカルキーボードは、良い。

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